注意が必要な症状について


こんな症状はありませんか?

 

日常よくあるような症状や、他の他の科の病気を疑われる場合もある症状は、実は脳の疾患が原因であることもあります。なかなか改善しない原因不明の症状でお悩みの方は、一度脳神経外科を受診されることをお勧めします。

こんな時、脳のMRI検査は効果的な方法の一つです。

頭痛

手足の麻痺など他の症状を伴わない頭痛の大半は心配いらないものです。しかし時に命に関わる恐ろしい頭痛もありますのでやっかいで、それらとの区別が大切です。今まで経験したことがない頭痛が突然おこった時は、必ず専門医を受診して下さい。

 

めまい

 

例えば貧血でもめまい、ふらつきが来ますが、小さな脳梗塞や小脳の病気もめまい、ふらつきで発症しますので、検査で区別する必要があります。

 

手足の麻痺、歩行障害、一過性脱力発作

手足がほぼ完全に麻痺し動かせなくなれば、誰でも脳脳疾患を疑うと思います。

しかし、このようになる前に前兆があることも多く、前兆の段階で治療を受けると手足の麻痺を回避できたり、重篤になるはずのところを軽症ですませることができます。

スリッパがぬけやすくなる。と箸などを手から落とすようになる。ましてや右手足の麻痺に言語障害が一緒にあれば、左の大脳半球になにか起こっています。

一過性脱力発作は脳梗塞の重要な前ぶれですので、急いで脳神経外科を受診して下さい。

 

言語障害

物が言えない程のひどい言語障害はすぐ気づかれますが、口がまわりにくい、物の名前が出てこない等の軽い障害は見過ごされがちです。

簡単な名前が出てこなかったり、右、左を間違えたり、簡単な計算が出来なくなれば、脳の言語中枢が病的に障害されたことを疑わなければなりません。

 

目の症状(視力低下、視野障害、複視、眼瞼下垂など)

見ることは、目をとおして行っていますが脳で見ていると言っても過言ではありません。物が見えにくいなどの眼科的症状も時に脳の障害で生じます。

目の機能に関与する部位の大脳半球がやられると視野が一部欠けます。例えば、右の視野が障害されると右から来る自動車や自転車が見にくいと感じます。また、物が二つに見える複視は、左右眼球の運動を司っている脳神経の障害で生じます。

 

顔面の症状(顔の痛み、麻痺や痙攣ピクツキ)

 顔が歪む、顔面麻痺であれば脳神経外科を受診されると思いますが、顔の痛みの場合は脳からだとは通常思われません。

顔の麻痺ではなく目の周りや口の周りが片側だけピクピクする片側顔面痙攣という病気があります。これは動脈硬化を起こした血管が顔面神経を圧迫して顔面の筋肉を過度に動かす病気で、最初眼の周囲から始まりますので眼科を受診される方も多いと思います。この症状も徐々に進行し顔面全体へ及びますので、脳神経外科を受診下さい。

 

耳の症状(耳鳴り、難聴)

耳鳴り、難聴も稀に脳の病気で生じることがあります。耳鳴り、難聴の大多数は老化など別の原因ですが、一度はMRI検査で腫瘍がないことを確認されることをお勧め致します。

 

内分泌障害による症状(無月経、不妊)

脳の病気でも月経がなくなることがあります。不妊などで悩まれる方の中に、脳下垂体にホルモンを作る良性の腫瘍があり、そのため無月経になっている場合があります。現在では、ホルモンをコントロール出来る良い薬もあり妊娠が可能となる場合も多々あります。

上記のような症状が出た場合、脳神経外科を受診し適切な検査を受けられることをお勧め致します。